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診療内容

男性の悩み(前立腺)

女性の尿の悩み

院長である小久保公人の専門は泌尿器科ですが、その中でも前立腺がん、前立腺肥大症、前立腺炎などの診断・治療を主に行ってきました。

前立腺は男性特有の臓器ということもあり、なかなか病院に行きづらいと思われる方も多いですが、性器、会陰部、腰などの部位、排尿・射精時などに痛みや不快症状があるときは早めに受診しましょう。

前立腺肥大症

前立腺肥大症は年齢と深い関係にあり、40代で症状が出始め、50歳以上の3~4人に1人、70~80歳台では10人のうち7~8人が前立腺肥大症の傾向があるといわれています。

前立腺肥大症の症状

上記で記載したとおり、前立腺肥大症は、尿道付近の前立腺組織が肥大して尿道を圧迫するために起こる病気です。ガンとは違って良性の増殖ですので生命にかかわるような病気ではありませんが、ほうっておくと尿閉といって尿が全く出なくなることもあります。

【第1病期(膀胱刺激期)】

夜に何回もトイレに起きる、尿の勢いがない、尿がすぐ出ない、少ししか出ない、時間がかかる(排尿障害)などの症状が出てきます。

【第2病期(残尿発生期)】

尿をした後もすっきりとせず残っているような感じがする(残尿感)といった症状が出てきます。

【第3病期(慢性尿閉期)】

昼夜を問わずトイレに行く回数が増えて、排尿にかかる時間が長くなり、一回の排尿に数分かかるようになります。時には尿が全く出なくなってしまうこともあります(尿閉)。

前立腺肥大症の検査の流れ

いずれの検査もも痛くありませんので、ご安心下さい。

当院では痛みを伴う検査(直腸診など)はなるべく行わないようにしています。

問診 他の病気と区別するために、どんな自覚症状があるか、これまでどんな病気をしたかなどについてお話を伺います。
尿の流量測定 機械に接続されている特殊な便器にむかって排尿することで、排尿時間や勢いを測定、グラフ化します。
超音波診断 前立腺の大きさや形状を確認します。残尿のおおよその量も推定できます。
血液検査(腫瘍マーカーの測定) 前立腺がんでないかどうか、血液検査(腫瘍マーカー/PSA)をします。
前立腺生検 前立腺がんの日帰り生検を行います。
※毎週水曜日 8:30~ 予約制にて行います。
※検査料は、1割負担の方で3,000円前後、3割負担の方で10,000円前後です。

前立腺肥大症の治療について

基本的には、治療は前立腺による尿道の圧迫を減らす薬(α-ブロッカー)を使います。
必要に応じてホルモン剤や漢方薬を併用することもあります。
薬で思うように症状が改善しない場合は内視鏡手術(TUR-P)などをお勧めし、当院の連携病院をご紹介しています。

慢性前立腺炎

あまり一般的な病気ではありませんが、前立腺肥大症の次に多い病気です。どの年代の男性にもみられ、症状が消えたり現れたりをくり返しす。

症状は会陰部(肛門と睾丸の間)の痛みや不快感が多く、頻尿・精液に血が混じることもあります。
いずれも強い症状ではなく、何となくそうかな?と感じる程度のあいまいな症状であることが多いです。


検査は、超音波を使って前立腺の状態を確認して、尿に含まれる細菌を培養して原因菌を調べます。

治療は、細菌の感染が原因の場合は、抗生物質を用いての治療が中心となります。痛みや炎症がひどい場合は鎮痛剤や消炎剤などの薬が処方されます。

細菌が原因でない場合もあり、体力の消耗時(ストレス、不眠、過度の飲酒)や長時間いすに座っている人(長距離ドライバー、デスクワークの人など)がかかりやすいと言われています。

*前立腺炎は治りにくいこともある

治療を受けても、すぐには症状が改善しないことがあります。治療が長期戦になることもありますが、ある程度症状が落ち着いてきたら、完治を目指さずに症状と付き合っていくことも必要です。

前立腺がん

前立腺がんは欧米に多い病気ですが、日本でも高齢化や食生活の欧米化、PSA(腫瘍マーカー)検診の普及などにより、近年急増しています。男性における罹患率(病気にかかる比率)は2020年には肺がんに次いで第2位になると予測されています。日本での増加率はすべてのがんの中で第1位です。

前立腺がんは進行すると、骨やリンパ節に転移しやすいのが特徴です。ただ、早期発見できれば、ほとんど心配することはないがんです。血液検査(PSA)が有効なので、50歳を過ぎたら、年に1回は検診を受けましょう。

当院では検診はもちろん、会社の健康診断などでPSAの異常値が指摘された方の精密検査も行っています。
より精密な検査や手術が必要な方には、連携病院での入院の手続きも行っています。
また手術や放射線治療を行った方の、術後の経過観察やフォローなども行っています。

お父さんの命を守れ!前立腺がん早期発見術

http://cgi2.nhk.or.jp/gatten/archive/program.cgi?p_id=P20090513