男性特有の病気・
前立腺の診療
「トイレが近い」「尿の勢いが落ちた」「夜中に何度も起きる」——こうした症状を「歳のせいだから仕方ない」と放置していませんか?
前立腺の病気は、適切な治療で症状を改善できるものがほとんどです。
また、前立腺がんは早期発見さえできれば、多くの場合で根治が期待できます。
気になる症状があれば、早めにご相談ください。
泌尿器科医による診断
院長の小久保は、前立腺がん・前立腺肥大症・前立腺炎の診断・治療を専門としてきた泌尿器科医・医学博士です。愛知医科大学大学院での前立腺がん研究から、蒲郡市民病院での泌尿器科医長まで、長年にわたって男性泌尿器疾患に携わってきました。



こんな症状がある方へ
- 夜中に1回以上トイレに起きる
- 尿の勢いが弱くなった、細くなった
- トイレに行っても「すっきり出ない」感じが続く
- 尿が出るまでに時間がかかる
- 急にトイレに行きたくなり、我慢できないことがある
- 会陰部(肛門と睾丸の間)や腰に痛みや違和感がある
- 健康診断でPSA値が高いと指摘された
- 射精時や排尿時に痛みや不快感がある
これらの症状は、前立腺肥大症・慢性前立腺炎・前立腺がんなどのサインである可能性があります。
どれも「様子を見て悪化させてしまう」前に、早めに原因を確認することが重要です。
前立腺肥大症
前立腺肥大症は、男性ホルモンの変化によって前立腺が少しずつ大きくなり、尿道を圧迫することで排尿に支障が出てくる病気です。加齢とともに発症率が上がり、50代で3〜4人に1人、70〜80代では10人に7〜8人に症状が現れると言われています。
「歳だから当然」と思われがちですが、治療によって症状は大きく改善できます。放置すると「尿閉(まったく尿が出なくなる)」という状態になることもあるため、気になり始めたら早めのご相談を。
症状の進み方
第1段階
膀胱刺激期
夜中に何度もトイレへ。
尿の勢いがない、出るまでに時間がかかる。
第2段階
残尿発生期
排尿しても「出し切れていない」感じ
(残尿感)が続く。
第3段階
慢性尿閉期
昼夜問わずトイレが近くなり、排尿に数分かかることも。最終的に尿がまったく出なくなることがある(尿閉)。
検査の流れ
(痛くない検査が中心です)
当院では、患者さんへの負担が少ない検査を優先しています。痛みを伴う直腸診などはなるべく行わない方針です。

問診
症状の内容・期間・生活への
影響を確認します

尿検査
尿の状態を調べます

尿流量測定
専用の便器に排尿するだけで、
尿の勢いや排尿時間を測定します

超音波検査(エコー)
前立腺の大きさ・形状を確認します。
残尿量の測定も可能です

血液検査(PSA)
前立腺がんの有無を確認する
腫瘍マーカー検査を合わせて行います
治療
まずは内服薬(α-ブロッカーなど)で前立腺の圧迫を緩和します。症状に応じてホルモン剤や漢方薬を組み合わせることもあります。
内服薬で十分に改善しない場合は、内視鏡手術(TUR-P等)をお勧めし、連携病院へご紹介しています。

慢性前立腺炎
慢性前立腺炎は、会陰部(肛門と睾丸の間)や下腹部にじわじわとした痛みや不快感が続く病気です。
前立腺肥大症ほど知名度はありませんが、どの年代の男性にも起こりうる疾患で、症状が出たり消えたりを繰り返すのが特徴です。
こんな症状が続いていませんか?
- 会陰部・肛門・睾丸の周辺に鈍い痛みや重だるさがある
- 下腹部や腰に漠然とした不快感がある
- 頻尿・排尿時の違和感がある
- 精液に血が混じったことがある
- 症状がはっきりしないまま、なんとなく続いている
「これって前立腺炎なの?」と判断するのが難しいのが、この病気の難しさでもあります。
「はっきりした痛みではないけれど、ずっと気になっている」という方こそ、一度検査を受けてみてください。
原因と検査
細菌感染が原因の場合と、細菌が関与しない場合(非細菌性)があります。
デスクワークや長距離ドライブなど、長時間座り続ける方や、ストレス・睡眠不足・過度の飲酒が続いているときに発症しやすいとされています。
検査は超音波検査と尿検査(尿培養)が中心で、体への負担が少ない方法で行います。

治療と向き合い方
細菌性の場合は抗菌薬で治療します。非細菌性の場合は、消炎剤や漢方薬、生活習慣の改善を組み合わせます。
前立腺炎との長期的な付き合い方について
前立腺炎は、治療をしてもすぐに症状が消えないことがあります。「なかなか治らない」と感じる方も多いですが、症状が落ち着いてきたら、完治を急がず症状とうまく付き合っていく視点も大切です。
焦らず、定期的に状態を確認しながら、一緒に取り組んでいきましょう。
前立腺がん
前立腺がんは、日本の男性のがん罹患数で上位を占め、近年も増加が続いています。ただ、早期に発見できれば根治が期待できるがんでもあります。
怖いのは「初期にほとんど自覚症状が出ない」という点です。症状が出てからでは進行していることも多いため、50歳を過ぎたら症状がなくても年に1回のPSA検査を受けることをおすすめします。
PSA検査とは
PSA(前立腺特異抗原)は、前立腺がんがあると血液中に多く出てくるたんぱく質です。採血だけで検査でき、痛みはありません。
こんな方はPSA検査を受けてください
- 50歳以上の男性(症状がなくても年1回の検診を推奨)
- 健康診断でPSA値が高いと指摘された方
- 父親や兄弟が前立腺がんと診断されたことがある方
- 排尿症状があり、念のため確認したい方
当院でできること

PSA検査(血液検査)
前立腺がんの初期スクリーニング

超音波検査
前立腺の大きさや性状の確認

精密検査・手術が必要な場合
連携病院へご紹介し、
入院手続きまでサポート

術後フォロー
手術・放射線治療後の経過観察も
当院で継続して対応しています
「PSAが高いと言われたけれど、どうすればいいかわからない」という方も、まずお気軽にご相談ください。
検査結果をもとに、次のステップを一緒に確認します。
- PSA値が高い場合に行う組織検査(前立腺生検)は、蒲郡市民病院をはじめ近隣の医療機関で行います。

院長より
前立腺の病気は、「なんとなく気になっている」段階で来ていただけると、できることがたくさんあります。PSA検査は採血1本。前立腺肥大症も、薬で十分コントロールできるケースがほとんどです。「大げさかな」と思わず、気になったときがちょうどいいタイミングだと思っています。
院長 小久保 公人